移動平均やMACDを活用して仮想通貨のトレンドやシグナルを捉える

移動平均線との位置関係が重要

移動平均線とは、ある一定期間の価格(多くは終値)の平均を取り、それを結んでできたグラフです。
移動平均線は、どのくらいの期間の平均を取るかによっていろいろな種類のものを作ることができます。日足チャートには25日移動平均線75日移動平均線の2本が、また、週足チャートには13週移動平均線26週移動平均線の2本が描かれる例が多く見られます。

チャートで移動平均線を見る場合、その最大の注目ポイントは、位置関係です。
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移動平均線は、仮想通貨価格の平均を取っているため、実際の値動きよりも遅れて動くことになります。仮想通貨価格が上昇トレンドにある場合なら、価格の上昇に遅れて右肩上がりを描くため、基本的には移動平均線は価格よりも下に位置することになります(1)。
逆にいうと、値動きが移動平均線より上にあって、移動平均線が右肩上がりならば、(平均を取っている期間から見た)仮想通貨価格のトレンドは上向きと解釈できるということです。
一方で、値動きが下降トレンドにあれば、価格の下落に遅れて移動平均線が下がるため、移動平均線の位置は基本的に価格より上の位置になります。つまり、価格が移動平均線よりも下にあって、移動平均線が右肩下がりならば、(平均を取っている期間から見た)仮想通貨価格のトレンドは下向きということになります(2)。

売買のシグナルとして注目

移動平均線は売買のシグナルとして注目されているのですが、それは結局、移動平均線の位置関係と、仮想通貨のトレンドを見ることにほかなりません。

移動平均線の売買シグナルは、移動平均線の種類によって出方が違ってきます。それは、平均を取る期間が短ければ短いほど、その動きは値動きと近くなり、平均を取る期間が長くなればなるほど、値動きからの遅れが大きくなるためです。

日足チャートの場合なら25日移動平均線と75日移動平均線週足チャートなら13週移動平均線と26週移動平均線というように、2本の移動平均線が描かれているケースがよく見られます。

どちらのシグナルを見ればよいかは、どのくらいの投資期間を想定するかによっても違ってきます。平均を取る期間の違いとは、どのくらいの期間でトレンドを捉えるかの違いでもあります。
ですから、比較的短い期間で売買するつもりであれば、小さめのトレンドを示す短い移動平均線を、中長期的な大きなトレンドに乗ることを考えているなら期間の長い移動平均線を参考にするのがよいでしょう。

移動平均とMACD

移動平均を活用

移動平均の値は、株価が上がり続ければ、それより遅れて大きくなり、株価が下がり続ければ、それより遅れて小さくなっていきます。いわば、仮想通貨価格のトレンドを追いかけていく格好です。このように、仮想通貨価格のトレンドを追いかけるタイプのテクニカル指標トレンドフォロー系と呼ばれます。

期間の異なる2つの移動平均を用いた売買シグナルの捉え方
期間の短い移動平均線・期間の長い移動平均線の位置関係は、仮想通貨価格が下落している局面では価格(ローソク足)が一番下、その上に期間の短い移動平均線、一番上が期間の長い移動平均線となります。
仮想通貨価格が上昇トレンドにあれば位置関係は逆になって、価格(ローソク足)が一番上、短期の移動平均線が真ん中、一番下が長期の移動平均線です。
そうすると、価格(ローソク足)が底を打って上昇していくときには、まず価格が短期の移動平均線を上に抜け、次に長期の移動平均線を上に抜け、最後に短期の移動平均線が長期の移動平均線を上に抜けていくことになります。

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(1)下降トレンドが底を打って上昇していくとき、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上に抜けていくことによってできる移動平均線の交差ゴールデン・クロスと言われ、下降トレンドから上昇トレンドへの転換を示す買いシグナルとされます。
(2)上昇トレンドにあった価格が下がりはじめて、短期の移動平均線が長期の移動平均線を下に抜けるという移動平均線の交差デッド・クロスと言われます。上昇トレンドから下降トレンドへの転換を示すものとして売りシグナルとされます。

MACDを活用する

MACDとは、Moving Average Convergence Divergence (移動平均収束拡散法)を略したもので、平均を取る期間の違う2つの移動平均を用いた指標です。

MACDに使う移動平均は指数平滑移動平均と呼ばれるものになります。
平均を取る期間の価格のうち、新しいものほど比重が高くなるような計算をして平均を取ります

期間の短いほうの指数平滑移動平均を短期平均、期間の長い指数平滑移動平均を長期平均といいますが、短期平均の値から長期平均の値を引いた差MACD(MACDライン)と呼ばれます。これがこの指標の基本線になります。
さらに、このMACDの値を一定期間分単純平均したものシグナル(MACDシグナル)と呼びます。一般的には、MACD(ライン)とシグナルの推移を別にグラフ化して、その位置関係に注目してトレンドを把握するために用いられています。

MACDによるトレンドとシグナルの捉え方
基本的な考え方は、MACDの値が0のラインの上、つまりプラスで、その描くグラフが右肩上がりになっている状態は「上昇トレンドが加速している」、MACDの値がプラスでも、グラフが右肩下がりになってきたら「上昇トレンドは行き詰ってきた」と解釈します。
MACDの値が0のラインの下、つまりマイナスに位置している場合は、グラフが右肩下がりになっていれば「下降トレンドが加速している」、グラフが右肩上がりになれば「下降トレンドは行き詰ってきた」という捉え方です。

MACDを活用したチャート
MACDチャートの要点
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