ローソク足チャートの捉え方
ローソク足とは
ローソク足とは、一定時間区切った範囲の銘柄(暗号通貨)の値動きをローソクのような記号で表したものです。
ローソク足を捉えることで次のことが確認できます。
- 一定時間の間(つまり1秒、1分、5分、30分、1時間、4時間、12時間、1日、1週、1月など)に価格が上がったのか下がったのか(相場変動)
- 一定時間の開始時の価格はいくらだったか(始値)
- 一定時間が終了時の価格はいくらだったか(終値)
- 一定時間の中で最も高かった時の価格はいくらだったか(高値)
- 一定時間の中で最も安かった時の価格はいくらだったか(安値)
これらが一本のローソク記号に表されています。
※価格が上昇したときのローソクを陽線、下落したときのローソクを陰線と言います。
ローソク足チャートは時間の経過と共にこのローソク記号が何本も並んで推移しますので、一つ一つのローソクの形とその並び方をある程度のパターンとして捉えたり、推移の状態から投資家心理を読んだりして、この先の相場を推測するという便利なチャートになります。
ただし、そのパターンも完璧な法則などではなく、その後の推移が確実に推測通りになるというわけではありません。判断材料として捉えます。
相場変動を表す陽線と陰線について
陽線とは
始値よりも終値が高いローソク足
陽線が連続で続いていると相場が上昇傾向にあることが判断できます。
では図のローソクと線グラフの関係をご覧ください。
①ローソクのヒゲが短い場合
- 上ヒゲが短くなるほど、高値と終値が一致していきます。
- 下ヒゲが短くなるほど、始値と安値が一致していきます。
陽線の場合、上下ヒゲがなくなっていくほど値下がりする波がわずかしかなく、それをかき消す登り斜線になります。
安定した上昇状態ということがわかります。
②ローソクの上ヒゲが長い場合
上ヒゲが長いほど、高値と終値の差が広がっていきます。
上ヒゲが長くなるほど一旦大きく上昇した後、最終的に大きく降下したということになります。
大きく値を下げる動きがあったことがわかります。
陽線の場合、大きく下降したが最終的に終値が始値を下回わなかった状態です。
③ローソクの下ヒゲが長い場合
下ヒゲが長いほど、安値と終値の差が広がっていきます。
下ヒゲが長くなるほど一旦大きく下降した後、最終的に大きく上昇したということになります。
大きく値を上げる動きがあったことがわかります。
陽線の場合、大きく下降したが最終的に終値が始値を上回った状態です。
陰線とは
始値よりも終値が安いローソク足
陰線が連続で続いていると相場が下落傾向にあることが判断できます。
では図のローソクと線グラフの関係をご覧ください。
①ローソクのヒゲが短い場合
- 上ヒゲが短くなるほど、高値と終値が一致していきます。
- 下ヒゲが短くなるほど、始値と安値が一致していきます。
陰線の場合、上下ヒゲがなくなっていくほど値上がりする波がわずかしかなく、それをかき消す下り斜線になります。
安定した下降状態ということがわかります。
②ローソクの上ヒゲが長い場合
上ヒゲが長いほど、高値と終値の差が広がっていきます。
上ヒゲが長くなるほど一旦大きく上昇した後、最終的に大きく降下したということになります。
大きく値を下げる動きがあったことがわかります。
陰線の場合、大きく上昇したが最終的に終値が始値を下回った状態です。
③ローソクの下ヒゲが長い場合
下ヒゲが長いほど、安値と終値の差が広がっていきます。
下ヒゲが長くなるほど一旦大きく下降した後、最終的に大きく上昇したということになります。
大きく値を上げる動きがあったことがわかります。
陰線の場合、大きく上昇したが最終的に終値が始値を上回らなかった状態です。
日足、週足、月足の違いとは?
日足・週足・月足の特徴
ローソク足チャートは、ローソク足をつなげてグラフにしたものです。日足のローソクをつなげたものは日足チャート、週足をつなげたものは週足チャート、月足をつなげたものは月足チャートと呼ばれます。
チャートのスペース内に表示されたローソク足100本分を分析対象としたとします。
100本ということは、日足だと約5ヵ月分、週足だと約2年分、月足だと約8年分と期間の範囲もそれだけ広がります。
ローソク足を構成する四本値を取る期間が長いほど、同じスペース(チャート)内に、より長期のデータを収めることができるということです。
しかし期間が長いローソク足の場合は逆に細かい値動きが見えません。
月足のローソクは1ヵ月の「始値」「終値」「高値」「安値」の4つの値段しか示されていませんから、「日々どんな値動きをしたのか」といった詳細情報は得られません。その点、日足ならば、毎日どんな値動きが展開されたのかを知ることができます。
日足、週足、月足などはこのような特徴があり、使い分けることが大切です。
投資期間を使い分ける
日足・週足・月足の説明をしましたが、短期・中期・長期と期間別に見比べて、その銘柄のトレンドの動きを把握することが大切です。
たとえ日足チャートに描かれる短期トレンドは右肩上がりであっても、週足チャートで中期トレンドを見ると株価は上下に行ったり来たりしているだけ、月足チャートで長期的に見てみたら、むしろトレンドは右肩下がりといったこともあるのです。
その例を次の三つの図で、日足・週足・月足の順で同じ銘柄のチャートで見てみましょう。
テクニカル分析(指標)によるローソク足の特徴と売買シグナル
上昇・下降トレンドを探るには
チャートの基本的な見方の前提となるのは「トレンドを描く」ということと、「そのトレンドは反転するまで継続する」ということです。
右肩上がりの上昇トレンドにあるならば、そのトレンドの途中で買えば利益はひとりでについてきます。これを目指すために、トレンドを確認し、そのトレンドが続きそうかどうかを探るのがチャートの役割です。
残念ながら、上昇トレンドがこの先どこまで続くのかは誰にも分かりません。ただ、「もし、上昇トレンドが続くのであれば、価格はこうなるだろう」などと仮説を立てることはできます。
下降トレンドから上昇トレンドに切り替わる買いシグナル、上昇トレンドを継続するための買いシグナル、といった具合に上昇トレンドと言っても狙うタイミングによってローソク足の捉え方が変わります。
移動平均線を組み合わせたチャートでは、仮説の立て方や売買シグナルの精度はより向上します。
移動平均法について詳しい説明があります。