ビットコイン・プラチナ ー ビットコインのハードフォーク予定と延期を装い空売り目的で詐欺
韓国の中央日報の報じた内容
「2017/12/10(土)に予定されていたビットコインの分岐であるビットコイン・プラチナ(BTP)が、韓国の10才代少年によって企画された詐欺コインだったことがわかった。」
話題となったビットコイン・プラチナはビットコインのハードフォークの有力候補として、インターネット上の様々な記事で紹介されていた気がします。まとめると以下の特徴になります。
Bitcoin Platinum
- 本来の分散型取引を目指している
- 総発行枚数上限2,100万枚
- Equihash採用のASIC耐性(マイニングアルゴリズム)
- プレマイニングなし
- Segwit2x採用
ハードフォーク予定日の経緯
- 2017/12/01 予定
- 2017/12/15 前後に延期
- 2017/12/10 予定となり
- 2017/12/20 延期
このようにある程度情報が拾えたと思います。
ですが、このハードフォークには以前から、支持者や出資者、開発者やマイナーリスト等の詳細に関する情報開示に応じることがなかったため、疑問視する声は上がっていました。
慎重論もありましたが同時にビットコインハードフォーク祭などの一部の雰囲気もあり、上手く有力候補のひとつして紛れていたと考えられます。
この中で今月12/10に、Bitcoin Platinumの公式Twitterと考えられていたアカウントが今までの英語から韓国語の発言に変わり、フォロワーに対してコメントしていたやり取りがありました。
「空売りはとてもいい。誰がビットコインを買えといったのか。ビットコインの空売りがベストだ」とツイート。
中央日報等韓国主要メディアが一斉に同コインの主催者が韓国の10才代の少年であることを報じると、本人がツイートで「許してください。ビットコイン・プラチナは詐欺コインでした。500万ウォンを稼ぐために同プロジェクトをつくったのです」と告白した。
公式と考えられていたアカウントなどのこれらの発言から、ビットコイン・プラチナは最初からビットコイン空売り目当てで下落を企画したものだと判断されているようです。
今回の件で思うこと
仮想通貨に関する多くの詐欺やその他犯罪が許されないことですが、一つ思うことがあります。
暗号通貨が誕生してある程度の年数が経ってはいますが、導入実績や応用事例は非常に乏しく、実態のよくわからないものだが取引市場では相場が活発に動いているという、ファンダメンタル分析もテクニカル指標も無意味でハイリスクな取引であることはみなさん百も承知のはずです。
暗号通貨はビジョンの根幹にもある通り、非中央集権で中央機関の関与がないことは注目に値することですが、それはつまり何の後ろ盾もなく何の根拠もない通貨(のようなもの)ということです。それもみなさんは百も承知のはずです。
簡単に送金をかすめ取られたり、何度もハッキングされたり、簡単に横領されるような、技術的にも運用ノウハウ的にも完全とは言えないハイリスクな分野であることも、みなさん百も承知のはずです。
ただでさえ上述の通りハイリスクな状態をわかっていながら、誰かの一言、根拠のない噂、雰囲気、悪ノリに簡単に振り回されて見事に狼狽する非常に脆弱なマーケットなのです。これは取引業者も取引者も全員がそのように思います。
犯罪者や詐欺師がもちろん悪いですが、最初から100%信用していない分野に対して、あまりにも脇があまく、あまりに簡単に騙されすぎではないでしょうか?
完璧でなくてはいけないとは思いません。
しかしあまりにも簡単に騙され、振り回され、狼狽しすぎな気もします。
世間は公式マークもないTwitterアカウントのみを頼りにBitcoin Platinumを語っていたのでしょうか。
高校生でもできる程度の偽装でビットコインの相場が上下するのでしょうか?
そうなると、
ビットコインの価値の妥当性に疑問を改めて感じますし、
世間の情報認識力もチョロすぎではないでしょうか。
仮想通貨取引所コインチェック(coincheck)は、ビットコイン・プラチナ付与と対応の検討までツイートしていました。
coincheckは、国内では最大級の仮想通貨取引業者であり取引業務歴も長いです。
今回の件でcoincheckは簡単に振り回される事態になってしまい少し不安にはなりました。
最もよく使う取引所だけにです。
最後に
今回の件、ビットコインプラチナは存在そのものもデマだったのかが判断できません。
世間は今まであのTwitterアカウントだけを頼りにBitcoin Platinumを語っていたのでしょうか?
その他に判断材料となる情報元はなかったのか、がよくわからないままです。